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なんでSEO?本当にあった怖い話

「SEOって時間もかかるし、上位表示されるかどうかわからないんだから、リスティングでいいじゃん」
「リスティングでじゅうぶんCV取れてるからSEOはまだいいや」
「SEOって専門知識がある業者しかできないんでしょ」

SEOに携わってる人からすると、「そんな考え方の人いないでしょ」と思うかもしれませんが、私がウェブマーケティングのコンサルティングをしていると、まだまだそのような声は聞こえてきます。

申し遅れました、私、都内のウェブコンサルティング会社で働くごく普通のサラリーマンです。何か特別なスキルがあるわけではございませんが、ユーザーの感情仮説設計や、企業内ウェブマーケティング事業部の構築にご好評を頂き、様々な企業様のウェブコンサルティングをさせて頂いています。

さて、話を戻しますが、冒頭に記載したような「SEOはまだ論」や「広告で大丈夫論」「SEO難しい論」はまだまだ根強く残っておりますが、本日は、当社がクライアント様に「インハウスSEO」を推奨するきっかけとなった、数年前の出来事をご紹介したいと思います。

3年でCPCが約2倍に上昇、運用が悪い?

これは、当社が設立当初からお手伝いさせて頂いておりますクライアント様(以下、A社)の話なのですが、当社がインターネット集客をご依頼頂いた当時、クライアント様の業界ではまだまだインターネットで集客をする競合が少ない時代でした。と言っても、今から5、6年前の話ですが・・・インターネット企業にいると、企業がインターネットで集客を考えるのは当然で、皆が取り組んでいることだと思いがちですが、地域や業界によってはまだまだ別の手法で集客をしているところはあります。それが最適な場合ももちろんありますし。

A社のウェブ集客をお任せ頂き、当然のことながら顧客感情に即したウェブサイトを構築し、リスティング広告を使って集客をしていきました。
当時はウェブ上には競合が少なかったので、

・平均CPC:70円くらい
・CVR:常に5%〜8%の間
・ROAS:最高1,000%

という数値で、単価20,000円台のサービスをコンバージョンさせることができていました。
それが数年後、

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・平均CPC:140円前後
・CVR:変わらず5%以上
・ROAS:500%台をうろちょろ

この数字を見て、
「広告運用が下手なだけなんじゃない?」
「競合が増えたらそうなるに決まってるじゃん」
と思うウェブ担当者の方もいらっしゃると思いますが、もちろん我々の運用が100%完璧だとは言いません。
しかしながら、競合分析によるサイト改善、CPCコントロール等々、やれるべきことはやっていたつもりです。
CVRはさほど変化がありませんから。
それでもCPCが約2倍になってしまった。当然ですよね、競合もウェブ集客に本腰を入れ始め、リスティング広告も強化したんですから。業界みんなでCPCを上げ合ったんですから。これはどこの業界にもあることだとは思いますが、A社の場合、

・業界的に顧客単価を上げることができない
・もともと高利益率のサービスではない
・しかしストック型のビジネスではないのでCVを獲得し続けなければならない

そんな状況でしたからCPCの高騰は大打撃でした。CPAも上がり、
利益率から考えてリスティングでは採算が合わなくなるところまで差し迫っていました。

当然、予兆はあったわけですからA社は事前にSEO傾注型にシフトして
今ではほぼリスティングでのCV獲得は必要としていません。
A社の場合ももちろん、SEO傾注型に切り替えてからリスティング不要になるまでにはそれなりに時間を要しました。
しかし、もしそのタイミングでシフトチェンジできていなかったらと思うと、末恐ろしい限りです。
この事例は、どの業界でも中長期的に見れば起こり得ることで、そうなってからでは遅いです。
月並みな言葉ですが、備えあれば憂いなし、です。ちょっと違いますかね(笑)
もちろん、どの業界でも、どんな企業様でも「SEO」という言葉は知っていて、頭の片隅では「やらなければならないこと」として認識しているかと思います。でも、現状、ウェブ広告でなんとかなってしまっているので、また、「SEOは専門業者に高いお金を払わないとできない」という固定概念があるので、なかなか重い腰が上がらないのではないでしょうか?
そうしているうちにも、ほんの少しずつ目には見えないぐらいかもしれませんが、
でも確実に広告効率は落ちてきているはずです。
ぜひお早めの対策を。

次回は、「なんでSEO?」に共感して頂いた方向けに、「なんでインハウス?」的な内容でも綴りたいと思います。

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