上位表示にはURLの付け方も重要な要素です。
URLの文字列については、SEOとの関係性はあまり知られていませんが、評価対象の内のひとつと言われています。他の基本施策に加えURLの付け方にも気を配ることで、対策の効果をより高めましょう。
以下にURLを付ける際のポイントを挙げてみます。
URLを決める際気を付けるべきポイント5点
日本語のURLより英語にしましょう
日本語のURLはUTF-8(文字の変換形式の一種)であれば使ってもよいですが、大規模なサイトの場合には推奨しません。例えば、グリーンスムージーという飲み物のページが「http://www.cafe.example.com/drink/グリーンスムージー/」であったとして、後日担当者が変わり、グリーン・スムージーと名前を変えたとします。たったそれだけで、URLは変更になってしまいます。対応するにはリダイレクトが必要ですし、順位も下落する可能性があります。
アンダーバー「_」よりもハイフン「-」を使用しましょう
Googleはハイフンの使用を推奨しています。(Yahoo!とMSNは特に言及していません。)
実は、ハイフン「_」とアンダーバー「_」では意味合いが異なります。
アンダーバー「_」
上記の例では、「~/free_time.html」となっています。
アンダーバーだと、前後の文字を結合して判断するため、freetimeというひとつながりのワードとして認識されます。
ハイフン「-」
上記の例では、「~/free-time.html」となっています。
ハイフンだと、前後の文字を区別して判断するため、”free”と”time”という2つのワードが存在すると認識されます。
以上の違いから、両方のキーワード検索で認識される2を利用する方が有効となります。
同じページに複数のURLが存在してはいけません
URL内に「?」や「&」を含むURLのことを「動的URL」、含まないURLのことを「静的URL」と呼びます。
動的URLを避けたほうがいい理由として、同じページに複数のURLが存在してしまう危険があります。
例えば飲み物の中でコーヒーの一覧を売れている順に表示するページのURLが「http://www.cafe.example.com/list.php?cat1=drink&cat2=coffee」と仮定しましょう。これを、「http://www.cafe.example.com/list.php?cat2=coffee&cat1=drink」としても同じページが表示されます。また「http://www.example.com/list.php?Cat1=drink&Cat2=coffee」でも、同じ結果になることがあります。しかし、これら3つのURLは検索エンジンにはすべて異なるURLと認識され、サイト内に重複したコンテンツがあることになってしまいます。もし、「http://www.cafe.example.com/drink/coffee」なら順番や大文字小文字の違いを減らすことができ、同じ内容のページが違うURLでも表示されてしまうSEOリスクを軽減できます。
同じURLで複数のURLが存在することがどう問題になるかというと、検索エンジンは重複した内容のページが複数あると、そのうちの1つしか評価しなくなります。つまり、残りのURLは無駄になるということです。また、SEO対策ではリンクを他のサイトから貼ってもらうことが評価の重要な基準となっているのですが、URLが複数あると、外部からリンクを貼ってもらうときに掲載されるURLがばらけて、評価が分散してしまうリスクがあります。
複数のURLを1つにまとめることをURLの正規化といいます。
301リダイレクト、canonical、noindexなどの方法で評価対象となるURLが1つになるように正規化します。
URLの階層に気をつけましょう
Googleは、URLを意味のある階層構造で構成するよう要望しています。
例えば、グリーンスムージーは「/drink/green-smoothie/」、カルボナーラは「/pasta/carbonara/」のように階層を作ります。他にも、グルメサイトがみなとみらいのお寿司屋さんを紹介するときは「/yokohama/minatomirai/sushi/」となります。それでは、「/sushi/yokohama/minatomirai/」ではどうでしょうか。それではSEOの視点からみるとあまりよくありません。検索数の多い重要な分類を必ず先に持ってきましょう。グルメのサイトでしたら、一番大事なキーワードはエリアでしょう。以前は階層が深いと検索エンジンにクロールされないという問題が見られました。
最近検索エンジンも性能が上がってきているので、階層が深い場合でもリンクさえ貼ってあれば問題なくクロールしてくれます。そのため今はそこまで重大な問題ではありませんが、階層はできる限り浅く、「/」の数が多くなりすぎないように注意してください。
PCサイトとスマートフォンサイトを持っているときは?
最近ではスマートフォンのユーザー数が増えており、スマートフォンサイトの重要性が非常に高まっています。スマートフォンサイトをPCサイトと一緒に作る場合、以下の3種類のURLの分け方があります。Googleとして推奨しているのは1と2ですが、多くのサイトでは2か3を選択しています。特に3に該当する場合はぜひ対策してください。
1.PCサイトとスマートフォンサイトの全ページが同じURLになっており、さらにレスポンシブデザインで制作されている場合
特に対策は必要ありません。
2.PCサイトとスマートフォンサイトの全ページが1対1で同じURLになっているが、レスポンシブデザインでは制作されていない場合
PCサイトとスマートフォンサイトでは似たようなコンテンツを持つことになるため、重複コンテンツと判断されたり、スマートフォンに最適化されたコンテンツの存在を伝えられなかったりする危険があります。両方のサーバーで「Vary: User-Agent」というヘッダーを追加しましょう。技術的な話なので具体的な方法はここには記載しませんが、エンジニアに相談してください。できなければ何もしなくて構いません。
できればユーザーエージェントで判別してそれぞれ違うデザインを出し分けることが望ましいです。
3.PCサイトとスマートフォンサイトの全ページを1対1で異なるURLやドメインで制作している
何も設定をしないと、重複コンテンツの判断をされるだけでなく、スマートフォンサイトがPCからヒットしたり、逆にPCサイトがスマートフォンからヒットしたりする危険があります。以下のGoogle Developersの記事をエンジニアに見せて、対応してもらえるよう依頼しましょう。[携帯端末用URLの別設定]というセクションが該当部分になります。
https://developers.google.com/webmasters/mobile-sites/mobile-seo/overview/select-config?hl=ja
SEO対策として、URLの付け方を理解しましょう
URLのちょっとした違いを認識しながら作成することで、SEO対策を考えた際に優位に働きます。既にアップロードされているページであれば、わざわざ変更する必要はないですが、今後作成するときは、以上の点に気を配って作成しましょう。
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