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他サイトからの外部リンクを集める施策

現在は方法が多岐に渡るSEO施策のうち、最も長い間行われてきている施策の1つが、外部リンク施策です。この外部リンク施策は、分かりやすくいうと外部からのリンク、SEO用語では「被リンク」「バックリンク」と呼ばれるリンクを集めることで、サイトの評価を上げるというものです。

SEOの「内部対策」と「外部対策」と呼ばれる対策のうち、外部対策はこの外部リンク施策とほぼ同義であり、歴史が長い分様々なノウハウが積み上げられてきている施策でもあります。

一方で、近年の検索エンジンのサイト評価方針の変更により、外部リンク施策の重要性が以前に比べ低くなってきている現状があります。検索エンジンが小手先のSEO対策を施したサイトへの評価を下げているため、理解しやすく実行しやすいことから乱用されてきた外部リンク施策がやり玉に挙がってしまったのです。

こう聞くと外部リンクを集めることはもう意味のないことに感じるかもしれませんが、それは間違いです。検索エンジンは飽くまで小手先の「安っぽい」外部リンク施策に対して評価を下げているだけであり、サイト訪問者に有益な価値のあるリンクを集めたサイトは依然として高い評価を受けることができます。

関連するテーマのサイトからリンクを集める

ではどのようなサイトからリンクを集めれば良いのでしょうか?外部からのリンク集めの最も基本的かつ重要な考え方は、「自分のサイトと関連するテーマのサイトからリンクを集める」ということです。もし自分のサイトのテーマが「旅行」であれば、リンク元のサイトも旅行に関係するサイトであるべきです。検索エンジンは、関連するテーマのサイトからのリンクかどうかを、価値のあるリンクか判断する基準にします。もし旅行がテーマのサイトにインターネットサーバーを販売している企業のサイトからリンクが貼られていても、そのリンクは検索エンジンから見て価値があるとは言い難いのです。

検索エンジンから高評価を受けているサイトからリンクを集める

関連するサイトからリンクを集めるといっても、それがどんなサイトでも良いわけではありません。貼られたリンクが高評価を受けるには、リンク元のサイトが検索エンジンから高評価を受けているべきなのです。でたらめに作ったような質が低いサイトからたくさんリンクを集めても効果は薄いというわけです。

検索エンジンから高評価を受けているサイトとは、簡単に言えば検索結果で掲載順位が高いサイトです。上位掲載のサイトから多くのリンクを集められれば、自身のサイトもそのサイトと同程度に上位掲載される可能性があるということです。

高評価のサイトからのリンク

リンク元ページからは他ページへのリンクが少ない方が良い

リンクを貼ってもらうページには、他ページへのリンクが少ない方が施策の効果が高くなります。最も理想的なのは、自分のサイトへのみリンクが貼られていることです。理由は、1つのページがリンク先に与える「評価力」はリンク先が増えれば増えるほど分散するからです。

リンク集めの方法

リンク集めの基本を押さえたら、いよいよ実際に実行しましょう。外部リンクを集める方法は様々ですが、分類すれば大きく以下の2種類に分けられます。

サイトコンテンツを充実させ、他のサイトからのリンクが集まるのを待つ

これは最も理想的な方法です。他のサイト運営者の目を引いてリンクを貼りたいと思わせるような魅力的なコンテンツをもつサイトをつくって、リンクを集める方法です。SEOの用語では別名「リンクベイティング」と呼ばれます。
この方法の最大の利点は、中身が伴った方法なので、検索エンジンの評価方法(アルゴリズム)の変化に強いということです。評価方法は変わっても、「訪問者のためになる質の高いサイトを評価する」という考え方は根本に存在します。従って、サイト自体の魅力で自然にリンクを集めることができたサイトは、アルゴリズムの評価方法の変更に伴って一端掲載順位が下がったとしても、再び高評価を受けて浮上する可能性が高いのです。

他のサイト運営者にリンクを貼ってもらうよう能動的に働きかける

1つ目の方法が「待ち」の方法なら、こちらは「攻め」の方法です。他のサイト運営者にメッセージを送ったり、サイト自体に「リンクを貼ってください」という文面を掲載するなどの働きかけを行います。
泥臭い方法に思えますが、魅力的なサイトを作って自然にリンクを集める時間を考えたら、こちらは早く効果が得られる方法です。

速攻性がある利点がある一方で欠点もあります。この方法で掲載順位を上げた場合、検索エンジンのアルゴリズムの変化により順位が下がったあとに、再浮上が難しい可能性があります。特に、リンク集めだけに躍起になってサイトコンテンツを充実させることをおろそかにしていた場合、中身が伴っていないと検索エンジンに見抜かれてしまうでしょう。

とはいえ、実際に外部リンク施策といえばこちらの方法が採用されることが多いのが現状です。リスクもありますが、上手に行えば大変有効な施策だからです。

相互リンク申請

相互リンク申請とは、他のサイトの運営者に、「あなたのサイトへのリンクを貼るので、代わりに私のサイトへのリンクも貼ってください」をお願いすることです。この方法は外部リンク施策の基本的な方法として、長く行われている方法です。

お願いする方法には、

・サイトの問い合わせフォームからメッセージを送る
・メールを送る
・ソーシャルメディアでお願いする

などがあります。

基本的にリンク元は同じようなテーマのサイト、つまりライバルサイトであることが多いので、一方的にリンクを貼ってもらうことは簡単ではありません。相互にリンクを貼って相手側にもメリットを提供することで、リンクを貼ってもらうことが容易になります。

外部リンク施策で注意すべきこと

実は外部リンク施策で重要なことは、「やった方がいいことをやる:よりも「やらない方がいいことをやらない」ことに意識を向けることです。
外部リンク施策は理解が容易であり、目的も「リンクを集めること」と単純であるため、最初はコツコツと相互リンク申請やコンテンツに力を入れていても、次第に面倒になったり時間が取れなくなったりして、「もっと楽な方法」を探し初めてしまうのです。これらは、自分でウェブ検索などをすれば簡単に見つかってしまいます。
しかし、この「楽な方法」こそが落とし穴です。近年、検索エンジンは明らかにリンク集めに走っているサイトを見逃さないように動いており、それが見つかってしまった場合、掲載順位の下落や、ひどいケースではペナルティ(検索結果からの除外)まで受けてしまうこともあるのです。

以下で、このようなリスクが伴う代表的な方法を3つ挙げてみます。

単純なリンク集

リンク集とは、相互リンクをする場合に、こちらから相手側へのリンクを掲載するページのことです。多くのサイトは既存のサイト内に外部へのリンクを貼る余裕がありません。仮に各ページに少しずつ貼っていったとしても、リンクの数が増えるにつれて場所はなくなっていきます。そんな時に、リンク専用のページを作って、そこに外部へのリンク一覧を置きます。これは合理的で簡単な方法なのでよく行われてきました。

ただ、近年このやり方に対する検索エンジンの評価は高くありません。それは、多くのリンク集は以下の要素を含んでいるからです。

・リンク集のリンク先に関連性がない
・リンク集のページ自体が作り込まれていない

リンク先に関連性が必要なのは、この記事をここまで読んでいただいた方なら分かると思いますが、意外に盲点なのがリンク集ページの作り込みです。詳しくはソースコードの修正内部対策の記事に書かれていますが、SEOではソースコードの書き方や、コンテンツに含むキーワードなど、ページの作り込みが大切です。そして、トップページなどのメインページにはこういった対策を施していても、リンク集などのページはユーザーに見せることが目的でないため、対策を忘れてしまいがちなのです。
しかし、検索エンジンにとってはリンク集ページもその他のページもサイトの一部には変わりはないので、しっかり評価をします。そのことを意識して、リンク集ページにも出来る限り対策を施すようにしましょう。

リンク集めのためだけに、外部にページを作成する

リンク集めに苦労して楽な方法を探し始めると、「リンクを集めるだけなら、メインのサイトへリンクを貼る用に自分でサイトをたくさん作ればいいのではないか」という考えに至ります。確かに、他人が作ったサイトからでも、自分が作ったサイトからでも、外部からのリンクという点では同じです。1人でサイトをいくつも持っている個人や企業も存在するわけですから、別に不自然ではない気がします。

しかし、この方法に安易に手を出すことはお薦めしません。理由は簡単です。SEOのためだけに作ったページは、多くの場合安っぽくなるからです。ユーザーに訪問されることを考えず、サイトの目的もリンクを貼るだけなのですから、作りもコンテンツも充実しないのは当たり前です。

このようなサイトを大量に作ってメインサイトでリンクを集めると、検索エンジンには見抜かれてしまうでしょう。ペナルティは受けずとも、リンク元の質が悪いのでそもそもリンクの価値が低くなり、いくらたくさん集めてもSEOの効果も期待できません。よって、時間と労力の無駄になる可能性が高いのです。

リンク販売業者からの購入

巷には、リンクを販売する業者というものが存在します。こういった業者からリンクを購入してサイトの被リンクを増やすやり方は、一昔前のSEO対策では数多く行われました。そして現在も、全くなくなったわけではなく、依然としてリンクを販売する業者、それを購入するサイト運営者は存在します。
説明せずとも、リンクを買うという行為は明らかにリンク収集して掲載順位を上げることを目的とした行為です。「関連するサイトのリンクなら買ってもいいんじゃないか」という意見もあると思いますが、検索エンジンはサイトの内容が良くてリンクが自然と集まるという形を理想形としているため、明らかにリンク集めが先行したサイトを高く評価しようとはしないのです。
近年このいわゆる「有料リンク」は特に問題視されており、これを利用しているのが見つかると、かなりのマイナス評価を受ける可能性があります。

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